9月26日(金):4年生 算数の研究授業
(今日のブログは少々長いです。すみません。)
私が子供のころ,宿題で分からないところがあると,
「お母さん,分からない」と,親の助けをもらおうと
するのですが,返ってくる答えはいつも,「お父さんに
聞きなさい。」でした。帰宅した父に,おそるおそる,
「お父さん,これ・・」と言い終わるか終わらないかの
うちに、返事が返ってきます。
「自分で調べなさい。」
分からないから聞いてるんだけどなあ.....。仕方なく,
家にある国語辞典や百科事典,教科書を開いてみたり,
きょうだいに聞いてみたりして,どうにかこうにかそれ
らしいことを書いて学校に持って行っていました。
時代は変わり,分からないことはすぐに検索エンジン
が探してくれます。人工知能が教えてくれます。時には,
自分が何が分からないかということまで分からせてくれ
たりします。時間もかからずとても便利です。
でも,ときどき「これでいいのかな?」と思います。
速く,簡単に,正確な答えを導くことを目指して人は
工夫してきました。そうして便利さを手に入れました。
では,現代の子供たちに苦労や試行錯誤は無くていいの
かな?あふれる情報を吟味する力だけでよいのかな?と
思ってしまうのです。
もしかすると,学校は,子供たちの試行錯誤・回り道
や遠回りが許される数少ない場所なのかもしれません。
今日の5校時の4年生の算数。平行な2直線に交わる
直線によってできる角の大きさ,対頂角や同位角が等し
いという性質を踏まえて,課題にチャレンジします。
三角定規を当ててみたり分度器を当ててみたり,実際
に紙を折ってみたり。魚見小の学びの特徴は少人数のグ
ループで考える協働スタイル。1・2年生で学び方を身
に付けて,上級生になると互いの聴き合い・学び合いに
よって課題を解決していきます。「えー,分かんない。」
と言える子が育ちます。分からない子に分かるように説
明する子は,自分の理解をさらに深めます。すると,分
からないと言っていた子が,授業の核心に触れる気付き
をしたりします。ワクワクする授業です。
先生は余計なことはしゃべりません。我慢します。時
に子供と同じ目線で考え,時に子供の気づきをみんなに
広げます。子供が主役の授業です。
「みんなに説明してみたら。」と言われた子の机の周り
に集まって,フムフムと聞いている子供たち。頭の中は
グルグル働いています。これまでのワークシートを見返
してみたり,補助線を引きまくって分かる角の大きさを
ぜーんぶ書き込んでみたり。そう!これが試行錯誤!
結果としての学力も大切なのですが,そこまでどうや
って辿り着くのか,その学力がついた先に何があるのか
を伝えられるのが私たち学校職員の仕事なのだとあらた
めて学んだ授業でした。
4年担任のN野先生,お疲れさまでした。授業協議会
では,参観くださった北指宿中の先生,指宿小の先生も
一緒にみーんなで試行錯誤しました。まとめてくださっ
た教育委員会のN山指導主事,ありがとうございました。









